和漢薬研究所だより 2022年9月
弊社発行の健康情報誌「主治医」に掲載されている「和漢薬研究所だより」をお届けします。
今月は、笹のはなしの記事です。
昔から、笹は人々の生活に欠かせない存在でした。空に向かって真っすぐに伸び続ける成長力、寒さに耐えぬき青々とした葉を保ち続ける強い生命力を持ち、古代中国では鳳凰が60 年に一度だけなる竹や笹の実のみを食すと伝えられていたことから神事に重用され、日本でも平安時代から着物の文様や家紋、七夕の飾りに使われるなど縁起物としても愛されてきました。
笹の薬効について、日本漢方復興の大家である故 大塚敬節(おおつかよしのり)先生は、『主治医』24 号(昭和38 年)にて「漢方では笹を竹葉と呼び、“ 熱を下げ、炎症を消し、せきをとめ、毒を解し、筋肉のひきつれるのを治し、気が上にのぼるのを鎮め、悪性の腫物を治し、口渇をとめ、嘔吐出血を治し、殺虫の効がある” と昔から書物に載っています。また、民間薬としても色々な病気に笹が用いられています」とおっしゃっていました。その書物とは中国で約1700 年前に書かれた『神農本草経』のことで、中品として掲載されています。
松寿仙は大塚先生達のお力添えのもとに創薬され、日本国内の高地で育ったクマザサ葉の有効成分を抽出してつくられています。大自然の力をたくさん受けて育った笹のめぐみに感謝をし、皆さまに健康をお届けできるよう、自然薬・松寿仙づくりに邁進していきます。